*** 真空管ラジオ、修理〜製作の部屋。(443) ***

***古典ラジオ改造品***  
戻る
修理依頼
*** R2年11月15日〜 ***

@
*神奈川県のN様からの修復依頼です。
*昭和10年代のラジオで、状態が良く綺麗です。
A
*裏蓋ですが、このタイプは上部が開くようになっております。
B
*正面のチューニングノブが昔の雰囲気十分です。

C
*蓋を開けて上部より見ます。
*大分改造されています。
*左の横になっている段間トランス、元はチョークトランス
のはずです?。
D
*最初に依頼者様が心配されています電源トランスからチェック致します。
*一次に100Vを繋ぎ、B電圧よりチェック、無負荷で220Vほど、OKです。
E
*次に整流管が12Bなのでフィラメント電圧5Vが、5、4V、OKでしょう。

F
*次はAMPが12Aなので5Vが、5、4V、OKです。
G
*26の球は1、5Vが、1、6V、OKです。
H
*左の断間トランスがチョークの代わりに?中身は抵抗のような感じです?。
*左の段間トランスは断線との事でしたが、断線しておらず使用可能です。

I
*Bがおかしいので別の電源を繋いでテスト、それでもB電圧の降下がありすぎる?。
J
*12Aのハムバランサー抵抗の断線がわかり、普通の抵抗に交換。
K
*2MΩの抵抗の接触不良、両端を磨いてOK。
*これで何とか受信するが、音にひずみがある。

L
*歪の原因は検波管56Aらしいので私のテスト用に交換、これで正常に聞こえる。
*コイルが寄せ集めなため、回路が変則であり、受信調整も少し変わっている。
M
*電源を元に戻してテスト、26Bのフィラメント電圧がやや低いがOKでしょう。
*明日は26Bのバランサー抵抗を新しく交換。
*配線も被覆に痛みが酷く、交換が必要。
N
*接触不良、断線で外したハムバランサーに使われていた抵抗です。

O
*バランサーに普通の抵抗を仮に取付テスト。
*音も良くなり、ハム音もほとんど聞こえなくなりました。
P
*豆球は26Bのフィラメントから配線されてますが、3Vなので少し暗いようですが十分でしょう。
Q
*古い四角のコンデンサーの配線を外して新品のコンデンサーでテスト。

R
*依頼者さんがチョークトランスを送ってよこしましたので、交換致します。
S
*古い同線は表面が酸化しているので、ハンダ付け前に表面をきれいに致します。
21
*12Aのバランサー抵抗です。

22
*26Bのバランサー。
23
*B電源の平滑コンデンサー、チョーク前。
24
*チョーク後。

25
*C電源簿部、抵抗後のコンデンサー。
26
*これで配線〜C、Rの繋ぎが終わりました。
*パイロット球は、検波管のヒーター2、5Vから配線致したので、3V0、15Aの豆球を使用下さい。
27
*受信はOKですが、音に歪等があります、原因はおそらくコイルの位置が真空管と離れ過ぎているため、配線が長く、発振気味でしょう。
*検波管227、56、56Aで試験してみましたが、56Aが一番発振するので、C電圧の調整を試してみます。

28
*初段管26Bのプレートに行くBですが、180Vほどなので、抵抗を入れ130V程に。
29
*検波管227のプレートに60Vと高い電圧でしたので、20V程に、これで改善致しました。。
30
*このコイルも変則な使い方でした。
*RFC4mHを入れて効率良く致しました。

31
*これでOKです。
*後は電源コードと2000Ωのイヤホンが使用できるように致します。
32
*先にダイヤルゲージを直します。
*ツマミ3個共ガタがあり、スムーズに動きません。
33
*バリコンの取付が斜めですが、微妙ですのでビスの穴を開けなおす事は不可です。

34
*減速ギアです。
35
*次はヘッドホンのプラグとジャックですが、これ以上奥に差し込みが出来ないのでジャックを改造致します。
36
*これでOKです。

37
*最初抵抗値が無く、プラグの箇所の接触不良でしたが、抵抗値は4270ΩでOKです。
38
*検波管の段間トランス2次側から繋ぎましたが、音量不足なので。2段目の段間2次側より繋ぎ直します。
39
*これで配線終了です。

40
*私のアンテナで7局ほど聞こえております。
*コイルの位置をバリコンに合わせて取り付けてあるため、配線が長く、異常発振、回り込みに悩まされましたが、何とか実用になりました。
*左にある角形コンデンサーはダミーです。



■ ご質問などありましたらこちらにどうぞ。 ■
DE JA2OZX